保業界に初めて携わってから24年。
世紀も元号も変わり、社会も大きく変化しましました。
保険業界も大きく変わりました。
その原因の一つが複数の保険会社を扱える乗合代理店の台頭です。
「一つの会社で大きな安心」だった時代
24年前、生命保険と言えば国内生保。
カタカナ生保と呼ばれる外資系・他業種系生保は少なかった時代。
保険と言えば職場や地域の担当者、友人知人から入る人が非常に多かった。
国内生保各社はお客様の属性に合わせたパッケージ商品を中心に販売していました。
保障は死亡保障中心。
その中で三大疾病でも出る保障は300万~500万程度。
専業主婦の奥さんと子どもが2人いる男性ならこの保障
独身男性ならこの保障
30代の女性ならこの保障…
こんな感じ。
収入や予算に合わせた金額の調整はありましたが、基本的にはパッケージ商品。
そんな中、カタカナ生保はオーダーメイドプランを売りにしていました。
が、いずれにしても基本的には一つの保険会社に任せていた時代だったのです。
例外はがん保険と医療保険。
この保障を得意とする保険会社の商品にメインの保険にプラスして入る人が多かった。
外資系の会社です。50年ほど前、日本で初めて「がん保険」を販売した会社等…。
「複数の会社で自分に合った安心」の時代
24年経ち、世紀も元号も変わった2023年。
保険の入り方も大きく変わりました。
24年前は数少なかった保険ショップが今は全国に点在しています。
「複数の保険会社を組み合わせ自分に合った保険にしたい」 というニーズが急増しています。
破綻したり合併したりで今は存在しない保険会社もあるので、数はそれほど変わっていませんが、 損保系、外資系、他業種系と保険会社の種類も増えています。
大手国内生保の多くが代理店向け商品を販売する子会社を持つようにもなりました。
変額保険や収入保障保険、就労不能保険等昔はなかった保険も出てきました。
がん等の特定の病気に大きく備える保険も種類が増えています。
各社それぞれ特徴を持った保険を販売しているのです。
保険商品が多様化しているからこそ、自分に合った保険に入りたい…
そんなニーズに応えたのが乗合代理店です。
大手保険ショップの戦略が成功して、「自分に合った保険」ニーズが生まれたとも言われています。
保険は身近にいる担当者に任せていた時代から自分で相談しに行く時代へと変わったのです。
以前ほど身近でなくなった保険屋
24年前、私も最初の半年間は職域(企業)営業をしていました。
出入り許可書があれば保険会社の担当者は企業に出入り自由。
中には訪問時間が昼休み等に限られている会社もありましたが、
オフィスの中に入って営業活動することが許されていました。
昼休みになると色々な保険会社の人がやってきて、営業していました。
長年その会社を担当している生保レディの中には自分の席まで持っている人もいたようです。
社員から「あのおばちゃんに任せておけば間違いない」と信頼されていた。
「新入社員の時に会社に来ていた保険のおばちゃんに言われるままに保険に入った」 と言う人が沢山いた時代でした。
担当が頻繁に入れ替わる会社も多かったけど、それでも毎日保険会社の人が営業しに来ていました。 親せきや友人が保険屋になって、お願いされて入ったという人も多い時代でした。
専業主婦が多かった時代、主婦が昼間家にいたので、地域の担当者が訪問してきて仲良くなって…と言う事も多かった。 以前は保険屋自体が今より身近な存在でした。
今はオフィスへの出入りは厳しく管理されています。
保険屋どころかヤクルトさんさえもオフィスの中には入れない時代。
ヤクルトさんはオフィスの入口、保険屋は食堂やエレベーター前と営業場所が制限されるように…。
そこに新型コロナウイルスの流行が追い打ちをかけました。
食堂やエレベーター前でなら営業活動ができた会社も多くの会社で出入り禁止になっていきました。 ヤクルトさんは滞在時間が短いので出入禁止になった会社は少ないようですが、保険屋は出入禁止。
共働き家庭が増えて、主婦も昼間家にいない時代になりました。
さらに新型コロナウイルスの流行で、飛び込み営業を歓迎しない保険会社が急増。
以前は身近な存在だった保険屋が、余り身近な存在ではなくなってきたのです。
そんな時代に勢力を拡大したのが乗合代理店。
保険ショップの他に訪問型の乗合代理店も急速に勢力を拡大。
自ら相談に行って保険に入る人が急増していきました。
生保業界のオンライン化事情
生保業界もオンライン化が進んでいます。
保険相談から保険加入まで全てオンラインでできるようになって来たのです。
保険ショップや訪問型乗合代理店、外資系等はは急速にオンライン化が進んでいます。
一方で国内生保はオンライン化の波に乗り遅れています。
今でも対面営業を非常に大切にしていて、オンライン化が進まないのです。
生保レディの高齢化がでオンラインで営業できるようになっても、システムを使いこなせない… 。
使いこなせない事はないけれど、やはり対面営業が一番分かりやすいという考えが根強い
そんな背景もあって、国内生保はオンライン化が余り進んでいないのが現状なようです。
このまま1社専属の保険営業は衰退してしまうかといえば、そんなことはないと思います。
「保険は信頼できる人から入りたい」
「定期的に訪問してくれるなどアフターフォローもしっかりして欲しい」
といったニーズはなくなることはないでしょう。
生保業界も多様化の時代になったのです。
今回は以上です。 最後までお読みいただきありがとうございました。
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